12-4. task:スケジューラ
task:スケジューラ
taskライブラリは、非同期処理や時間遅延処理を管理するための重要な機能です。このライブラリを使うことで、エクスペリエンスのパフォーマンスを最適化し、よりリッチなプレイ体験を提供できます。
taskとは
taskライブラリは、特定の処理を非同期的にまたは時間遅延を伴って実行するための機能を提供します。このライブラリを通じて、開発者はゲームの主要な処理フローを妨げることなく、必要な処理を効果的にスケジュールできます。
活用できる場面
taskライブラリは、以下のような場面で有効に活用できます。
- 非同期処理: を使用して、他の処理の実行をブロックせずに特定の処理をバックグラウンドで実行します。
- 時間遅延処理: を用いて、特定の処理を指定した時間後に実行します。
実際に利用するコード例
非同期処理の活用例
このコード例では、各プレイヤーへの時間経過を含むセットアップ処理をによる非同期処理で実行することで、他のプレイヤーのセットアップを待たずに、同時並列的に処理しています。
遅延処理例
このコード例では、攻撃処理(attack)がコールされた際に、を使用して、アニメーションから一定時間後にエフェクト、ヒットコリジョン生成を、それぞれ任意タイミングで行っています。
使用上の注意点
taskライブラリを使用する際には、以下の点に注意が必要です。
- パフォーマンスへの影響: 大量の非同期処理や繰り返し処理は、ゲームのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
- スコープの管理: 非同期処理を行う際には、変数やオブジェクトのスコープを適切に管理する必要があります。
coroutineとの比較
はLuaの組み込み機能で、より複雑な非同期処理やタスクの中断と再開を可能にします。コルーチンを使用すると、関数の実行を一時停止()して後で再開()することができます。
も非同期的に処理を実行するものですが、coroutineのように、中断と再開、という機能はもたず、主に時間指定ベースの非同期処理機能のみを提供する、よりシンプルで使いやすい機能になっています。
このように、のほうがより高度な機能をもつ非同期処理ライブラリといえます。しかし複雑な処理でない限りは、taskで済むことが多く、まずはtaskでの非同期処理を検討するのが良いといえます。